社員とお客様の未来を描くために。
企業型 DC 導入がビジネスにもたらしたシナジーとは?
導入事例|株式会社アイポケット
代表取締役 赤澤 渡 様
企業名 | 株式会社アイポケット |
業種 | 情報通信業 |
本社所在地 | 神奈川県 |
従業員数 | 10~20名 |
URL | i-pocket.co.jp |
LV総研担当アドバイザー | 至田 勝紀 |
企業型 DC を導入しようと思った経緯を教えてください。
NISAなど、国の制度が変化している流れを感じ、企業にとって社員への金融教育がすごく大事になっていると再認識したことが、企業型DC導入のきっかけですね。
最近、お客様からの採用に関するご相談がすごく多くなっています。弊社のお客様は中小企業が多いので、給与や福利厚生、退職金などを比較されると、どうしても数字では大手には勝てないところがあります。
そういう条件バイアスのようなもので、大手には勝てない、採用ができない、定着しないと思い込んでいらっしゃる方が多いのですが、実はそうじゃない。大事なことは、社員のために少しでもそこに近づいていこうとする姿勢が見えることだと思うんです。それもあって、うちの会社で企業型DCを導入しようと決めました。
じつは過去に一度、銀行主導で確定拠出年金(企業型DC)の導入に取り組んだことがあります。当然、その時も社員のために良い制度だと思って検討したのですが、銀行からの説明に対して、よくわからないという声が多かったです。結局導入には至らず、役員が個別にiDeCoに加入しただけでした。
担当アドバイザーの至田さんとは、たまたま経営者の会合でお会いしました。ちょうど企業型DCの導入を考えていた矢先だったので、思っていることをお話させていただき、この人にならうちの社員の未来を託せると思って、お願いすることにしました。
導入に対してのハードルはありましたか?
一番のハードルは、従業員の理解をどうやって深めるかというところでしたが、それは至田さんに、わかりやすく丁寧にやっていただいたことで、クリアできました。やっぱり、メリットを分かりやすく言っていただけたのが大きかったですね。
積立が所得に含まれないので税制上とても有利であるということ。それから時間軸。社員の人たちは時間という財産を持っている、優位性を持っているということ。投資や運用を考えた時に、時間の概念が抜ける人が多いけれど、そういうことをわかりやすくお話しいただくことで、理解ができました。
導入後の相談も、個別相談を含めて、節目節目に対応してもらえる。そこをやってくれる人じゃないと託せないなというのは、導入検討の際に思っていました。
会社からお願いして、定期的に来ていただいたり、大きな社会情勢の変化があった時にも来ていただいたりすることで、社員みんなに知識をつけていってもらい、金融への関心や興味を持ってもらいたい。DCを導入したうえで、NISAや他のものも上手に使って、将来豊かに安心して暮らしてもらいたいなと思っています。
導入したことによる社員の皆さんの反響はいかがですか?
たとえば、転職で入社して、前の会社で企業型DCをやっていたという方がいます。転職してきた当時はまだ制度が導入されていなくて、iDeCoを自分でやるしかなかったので、導入されてすごくよかったという声が、実際にありました。
また、ちょうど結婚したばかりの方は、自分から至田さんの個別相談のアポイントを入れていて。自分で自主的に将来を考えてくれているな、といった例が、実際にちらほら出てきています。そういうところでは、とても良かったなと思っています。
新規事業として企業型DCの普及活動に取り組まれているとのことですが、現在の事業との相乗効果等あるのでしょうか?
先ほどもお話ししたのですが、弊社がソリューションカンパニーとして中小企業のいろんな問題、お悩み解決をして行く中で、採用の悩みに関する問い合わせが、いま本当に多くなっています。私は中小に人が流れないのは、社会的な問題でもあると思っていて、どうしてもそこを何とかしたいと思い、検討してきました。
そこでわかったのは、実は求職者は、給与の金額や福利厚生のような条件だけでなく、やりがいや、長く勤められるか、安心感があるかというところも、選択動機として持っているということです。
この制度は将来の安心感につながることで、採用面でもすごく有利に働きます。企業にとっても社員にとってもメリットがあり、よい人材が入ることでいずれ会社を強くしてくれるという意味でも、導入するべきだと考えています。
まだ導入していない企業に、実際にうちが体験して良かったことをお伝えして、お手伝いをすることも、お客様の問題を解決するという意味においては弊社の事業ドメインだと思っているので、担当者に資格を取ってサポートをしてもらうようにしました。
今後、安心感を提供する企業DCの導入は採用の一つの大きな条件になってくると私は思いますし、弊社の事業にもプラスになると思っています。
ライフビジョナさんに制度導入にあたって聞いて良かったこと、より効果的な制度活用について知ることができたたことはありましたか?
はい、社員だけでなく会社にもメリットがあるとわかったことです。社員のメリットは何よりも大事なことですが、税制面などで会社にとってもメリットがあるということを知ることができました。
また、導入は資産を増やす以外のメリットも大きいことに気付かされました。DCに限らず、NISAやその他の運用のため、社員がちょっとずつ金融に興味を持って敏感になることで、世界情勢とか社会の流れとかトレンドとか、そういうことに関心を持ってくれたらいいなと思いますし、そういう芽が出てきたかな、という感じがしています。
世界情勢を見ていて、どこの国に投資をするべきかとか、どんな業種が発展するのかということに関心を持つのは、普段の事業の中でも大事なことです。世の中の流れで、事業も変わっていかなければいけない。だから関心を持つきっかけになっていることは、すごく良かったなと思います。
まだ弊社では導入したばかりですが、今後は企業型DCを導入している企業という安心や信頼を感じてもらうことで、採用や離職率の低下にも良い影響が出てくれることを期待しています。
これから導入を検討している方に向けて一言お願いします。
企業型DCの導入は、絶対やった方がいい。やらない理由はないし、やらなきゃダメですね。デメリットは、ないんじゃないかと思います。
強いてあげるなら、社員は65歳※までは基本的にお金をおろせないことぐらいでしょうか。65歳になるまで積み立てたお金を使えないのは困るのではないか、と思うかもしれませんが、それは逆に、強制的に資産を保持したままでいられるというメリットになります。
(※65歳資格喪失の規約設計の場合、このケースも60歳以降に退職した場合通算加入者期間が10年以上であれば受取可能)
あとは仕事と一緒ですよね。調子が悪かったら、なんでだろう?と思って、調べるし改善しようとする。結果は変えようがないので、その結果から今何を学ぶのか、どんなスキルを身につけるのかで、描ける未来は全然違ってきます。だから、私が社員の皆さんに、勉強しなさいとか経験しなさいとか言っているのと同じことで、自分次第なんです。
運用しなければならないので、多少不安を感じるかも知れませんが、ライフビジョナさんのような相談できる人が身近にいれば、大丈夫だと思っています。
私は常々、社長の役目は未来を描くことだと言ってきました。それは自分のクライアントさんの未来と、それからここで働いてくれている人の未来も、きちんと描いてあげることだと思っています。
会社で働いてくれている社員に対して、その未来を守り、自己実現のお手伝いをして機会を与える。
お客様にとっても、事業をして行くうえで人は大事な要素であり、良い人材が採用できたり、定着していったりする企業体になることは、売上だけではないお客様の未来を描くことになります。
自分が起業してから、先行きがまったくわからないと思ったことが、二度ありました。一つは、東日本大震災の時、そしてもう一つはコロナ禍の時です。世の中には信じられないようなことが起こるんだ、これはまずい、ということを体験して必死にやってきたので、だから余計に、社員に対して何とかしてあげたいという気持ちが強くなりました。
これからは目の前のお客様の行動だけでなく、その背景にあるもの、社会の流れや世界情勢を読んでいかなければいけないと思いますし、これをきっかけに、みんなが興味を持ってくれるようになる、成長していってくれることを願っています。